山陽立地・つれづれDEEP

10年にわたって書き散らかした事々を、この際一か所にまとめた

森羅万象とサイエンス・東京大学名誉教授 和田 昭充 小文引用

森羅万象とは全宇宙にある一切のモノとコトだ。われわれの想いの対象である。
それは銀河系、太陽系、地球、生命、人間、さらに細胞、分子、原子、素粒子とその先までのモノが、システムの中にシステムが入る形で、何層もの2”入れ子”になってコトをおこしている。幽玄な時・空間の、巨視(マクロ)と微視(ミクロ)
双方向への壮大な拡がりである。
その重層構造では、下層のモノ・コトが関係し合って上層を演出する。サイエンスはこれを「部分の相互作用で全体の構造と性質が現れる」と考える。だから科学者は森羅万象のこれぞと思うシステムを切り出し、正体(構造・性質・働き)を知ろうと
成分分析やメカニズム解析ををするのだ。
その森羅万象の、そもそもの始まりは? ものの本によると、17世紀中頃に英国国教会大主教ケンブリッジ大学の副総長聖書の記述から、天地は西暦紀元前4004年10月18日から24日かけて創造された、と判断したとある。
優れた頭脳の方々も、頼るデータと解釈によっては大きく間違うという教訓だ。
幸い今日、人類には科学計測と数理解析という精強無比の方法論があり、加えてス―パーコンピュウターの剛腕が味方だ。
おかげで宇宙の年齢は大爆発(ビッグバン)による誕生から約137億と解った。ちうことで、誕生の産声みたいに発した光や電波は137億光年にあたる距離の旅を終えて、ようやく生まれたての姿を私たちに見せてくれている。
ちなみに地球から太陽までは8.3光分、地球一周はほんの0.13光秒だ。
宇宙は今も膨張を続けている。だから誕生時の光がやっと地球に辿り着いた今現在、宇宙の果ては遥か465億光年の彼方に行ってしまっている!のだそうである。