山陽立地・つれづれDEEP

10年にわたって書き散らかした事々を、この際一か所にまとめた

アーカイブ・ダイエー屋上ビアガーデン②

予想どうり、屋上から眺める明石海峡・淡路島そして振り向けば、明石公園にそびえる錦江城の櫓。
これは眺めるだけにあがってきても値打ちがあります。その上、冷えたビールをジョッキでグッと一杯。
喫茶ブラジルの仮営業の後の新装開店、それも世間知らずの私が、凝りに凝った内装を施したもんだから、BGを開けてよろしいといわれても、調理器具その他の準備が精一杯で、肝心の椅子・テーブルまで手が回らない。
その上、今期やってみて成績が悪ければ来年も明けられるか分かったものではない。
まあ、屋外のBG用の椅子・テーブルはそう大して金がかかるものではないが、少なくとも200席は用意しないと、この広い屋上に釣り合わない。
そのころ、神戸界隈でBGと言えば神戸そごう屋上BGが超有名で、ここは生ビールをタンクローリーで運んできて、1階から屋上までバキュームポンプで吸い上げていると聞きました。
それほど売れるものなのかと、信じられない規模の話でしたが、とりあえずは椅子・テーブルの段取りをつけなければ。
当時はビール業界はキリンビールの一人勝ちで、今のようにアサヒドライもサントリープレミアムもあったもんじゃなかった。
当然キリンに連絡を取って椅子・テーブルの提供を打診してみるに、売れに売れているキリンさんは周辺のお店に気を使ってか良い返事をしない
。アサヒ・サッポロも椅子・テーブルの提供の話になると腰が引けてしまう。こういう時は神戸商大の卒業名簿に頼るしか道は残っていない。
また下戸な私は、キリンに拘る気持ちもなかった。
名簿でサントリー勤務の三木某の名前を見つけたとこは嬉しかったねえ。さっそくお願いの電話を入れる。
同じ大学の同窓でしかないのに、三木某は親切に対応し、その上頭を捻ってくれました。
今倉庫に沖縄海洋博でつかっていた屋外用椅子・テーブルなら200席ぐらいは在ります。ただしかなりハゲハゲですとの返事が返ってきました。
この際、多少いがんでいようと、剥げていようと、座れてビールが飲めさえすれば何のふそくがありましょう。
早速、貸し出しのお願いをして、ついでにサーバーと一坪もあるプレハブ冷蔵庫、ジョッキを山ほど。そしてサミーデービスのイラストのあるTシャツを50枚。
サントリーさんも余程BGが魅力的だったのか、あえてサントリーを選んだことに好意を持ってくれたのか、もちろん三木某の淡水会贔屓もあったのでしょう。一式の無償供与を頂いてBGは無事開店に漕ぎ着けました。