山陽立地・つれづれDEEP

10年にわたって書き散らかした事々を、この際一か所にまとめた

100円ビールとドリームラーメン

今や本職となった不動産仲介でも当てはまることですが、どうも小さなことが苦手だ。
物事を大きく捉えその根本を突き止め流れを見極める。そうした動きがかなうようなとき、我が能力はその力を発揮出来てきたように思う。BGといい鍋ガーデンと言い、ジャスコ8階のライブレストランと宴会座敷といい、要するに団体相手の宴会やとしては一時明石の客をかっさらうほどの成功を収めたといえるだろう。
BG最盛期、飲み屋街である桜町のママたちをして、BGの9時の営業が終わるまではお客は来ないと言わしめた。
そんな定置網漁法が見にしみた私が、ブラジル一軒に絞ってこだわった商売ができるはずがない。
お店は正体不明の様相を呈してきた。
なにせ通信カラオケはあるは、座敷で鍋は囲めるは、なにせ宴会ならいかようにも応じますが売りとなった。
お粗末な居酒屋メニュを並べたて、考えても赤面もののいい加減さが、むしろ売りとなった。
そんなとき、なんとかお客を引っ張りこむ手はないかと考えたのが100円ビール。
キリン中瓶が最初の一本が100円ぽっきり。
今でこそ、100円ビールは珍しくもなんともないが、平成3-4年ころでは、驚きの100円ビールだったらしい。
まずビールが本物かどうか、蓋を開けて詰め替えてんじゃないか、矯めつ眇めつビール瓶の点検。
やおら飲んでみて確かにキリンビールと分かると喜びの歓声が上がる。
この効果はてきめんで、これでかなりのお客が定着することになった。
恥ずかしながら、手抜きの究極は、さんよう喫茶の夜10時の営業が終わった後、国道筋の街路樹に大きな提灯をぶら下げて終夜ラーメンを出すことにした。このラーメン、弘子ちゃんの友達の中華スープ販売元に頼みこんで、まったく手間いらず、お湯で溶くだけでそこそこ美味しい濃縮スープを開発してもらった。
大きな寸胴とポットのお湯だけあれば即ラーメンがつくれます。深夜眠たい目をこすりながらの営業から名付けてドリームラーメンとした。
ついでにおろしにんにくを大匙一杯かますと、これがなんとも旨く感じる。ラーメン2チャンネルの話題となったぐらいだ。それはともかく一人仕事で売り上げの3-4万もあればこれは当分止められない。