山陽立地・つれづれDEEP

10年にわたって書き散らかした事々を、この際一か所にまとめた

ダブル同窓コネクション①

 明石西二見町南ふたみの人工島には小は300坪からアサヒ飲料のように3万坪はあろうかという大工場までが操業中だが、景気の上下に影響され、拡張したい工場があれば、売却したい工場も出てくる。
その内部事情はなかなか掴みにくいところだが、求人広告を見ていると求人大募集とあり、それも24H操業3交代とあるS工業の広告を見つけた。その時は今時景気の良い業種もあるもんだとの印象。業種を詳しく見るとレアメタル加工とあった。このレアメタル加工が伸び盛りの携帯電話のバッテリー用に欠かせない材料ということまでは知る由もない。ただ地図上でその位置(約3000坪)だけは確認した。
一方、さまざまな物件情報が交差する中で、存じよりのM運送がどうやら工場(2000坪)を売るかもしれないとの
早耳情報をキャッチする。もちろん地図にて位置を確認すると、かのS工業の東隣だ。
この業界、物件の確認も大事だけれど、なによりも先に物件紹介したものが仲介の主導権を任される。
一刻も早くせめてFAXを入れておかないことには、後からのこのこ申し入れたところで、もう聞いていますの一言でアウトとなります。
といっても、いまだにこの時ほどの無謀な紹介はそれ以来していない。なにかに突き動かされる様に、売却予定とのみ記して値段もなにも分からない状態で、S工業・総務・担当者様と宛名してFAXを入れた。
内心は駄目もとで、FAXを入れた段階で一応気はすんでいる。
ところが10分もしないうちに電話がかかってきた。『是非とも隣地でもあるし購入検討したい。地続きでもっと広がっても良い』という実直そうな課長の声がした。1999年12月9日のこと。