山陽立地・つれづれDEEP

10年にわたって書き散らかした事々を、この際一か所にまとめた

ダブル同窓コネクション②

 早速同社を訪問する。東灘区深江の本社はいままでは100円ライターとかテフロンフライパンとか、かなり隙間を狙ったお仕事模様だったが、ここにきて携帯の爆発的普及で、バッテリー用の材料生産が追いつかず、一日も早い生産設備の増設が至上命令となっていた。
選択肢としては、別の場所にあ10,000坪規模の新工場建設の計画もあったが、私がfaxしたことで、とりあえずは3,000坪を5,000坪に拡張して対応することも併せて検討ということになったらしい。
隣接地には1,000坪もの建機用の大型修理建屋も付いていて、そのままの転用が可能なことも幸いした。
結局この時に新設工場に踏み切っていたら、その後の景気の変動とと携帯の頭打ちに会い、危ないところだった。
普通、そこそこの企業にはしっかり銀行系の不動産会社が付いていて、今回の場合でも、買い手のお世話はわが社がと出張ってくる可能性がありました。そうなれば折角の案件の手数料もかなり目減りすることになる。
それと、なによりもそんなところが入れば話の進めようも不自由になりかねない。
そこで、事前に調べていたS業の社長さんが神戸商大9回卒である事を幸いに我が社一社での直接仲介を申し入れた。もちろん私が16回卒の後輩であることも申し添え、おまけに私が唯一会社勤めした株式会社 入江商店の河合副社長が9回の同期であったことも。
話は進み無事買い手は我が方一社は確定し、S工業さまの購入予算まで聞き出した。
そこでかねてからの知人であった岡田某(故人)が売り土地のオーナーの兄弟の不動産会社にいたことを思い出して連絡をとる。
この時に交渉窓口の選定を誤っていたらと思うとゾッとする。やはり事情を知る者の強さ。この窓口から売却の相談を持ちかけたのが、売り手のプライドを傷つけずに本音を聞き出すベストだった。
それも、売りはするが同時に半分ほどの移転先を見つけろという注文が付いてきた。
なんと頭突き契約だ。しかも同時実効が必要十分。その後の経験からも、世間一般からも、こんな厳しい仲介はお目にかかっていない。それも移転先は今からの話で白紙状態だ。
いまなら、きっと出来ませんわと箸を投げかねない難しさ。・・・どうするどうする。