山陽立地・つれづれDEEP

10年にわたって書き散らかした事々を、この際一か所にまとめた

発心から結願へ

 いったい何がこうまで人々を衝き動かすのだろうか。
なにせ、歩き遍路さんの姿を見かけると、思わず手を合わせておりました。
同行二人のお大師さまを感じてそうするんでしょう。
1番霊山寺から88番大窪寺まで順番にお参りすることをうち通しと言いますが、延長距離にして1200―1400Kと言われていて、40日前後の日数となる。
今回も大阪のご夫婦が5回目の朱印を受けておられるのを見ました。
我々みたいに、ついで参りはあまり良くはありませんが、自動車でまわるにして8―10日となれば、前後ばらばらのお参りもしかたありません。
実際、お遍路はどこから始めても良いし、どこで終わっても良いことになっているとか。
そんな中、お寺によっては「遍路ころがし」といわれる難所があるかと思えば、町中にひっそり佇むお寺もありますが、不思議とお参りしてのありがたさに変わりはありませんでした。
四国4県をそれぞれ4つの道場に見立て、確かにそのことを実感させてくれました。
1番―23番(徳島県)を発心の道場・199.1K。 24番―39番(土佐)を修行の道場・477.4K。
40番―65番(愛媛)を菩提の道場・410.5K。 66番ー88番(香川)を涅槃の道場・192.8K。
特に、須崎・岩本寺から足摺まわりで宇和島へいたる道中のお寺とお寺の距離の凄まじいこと。
この間をただ黙々と歩くことの過酷のなかから、それぞれが何かを掴んで行く。
結願の大窪寺に至れば、まさにその表情晴れ晴れと金剛杖を納めて旅をおえるとか。