山陽立地・つれづれDEEP

10年にわたって書き散らかした事々を、この際一か所にまとめた

慎太郎の笑顔

 今朝の日経に中岡慎太郎の笑顔の原板発見のニュースがあった。
そういえば幕末の古写真いろいろあれど、笑顔で写っている写真は殆どと言っていいぐらい見かけた事がない。
その中で、慎太郎のこの笑顔は実に自然で気取りなど一切ありません。
日本最初の笑顔写真と言われているのも頷ける。
保管していたのは富山市の御仁(80)。慎太郎が下宿していた京都の書店「菊屋」経営者の五男にあたる峰吉の子孫。峰吉の死後、妻キンの遺品として代々受け継いできたという。
原板は縦約8センチ、横約10センチで龍馬とともに暗殺されるちょうど一年前の1866年11月に京都の祇園で撮影されたもの。
一緒に写っている女性らしき人物はなぜか削り取られたり、塗りつぶされたりしている。
削り取られた人物については色々想像を掻き立てられるが、この笑顔からはそんなに難しい相手には見えない。
あるいは、少し鼻の下を伸ばしている感じもする。
幕末回天の志士・中岡慎太郎といえども男でござる。

その後の調査結果。
写真は京都保利兵衛の写場での写真で、当時お客に婦人を一緒に写すと言うアイデアで繁盛した写真館でのものと判明。武士は3年に片頬(笑うのは3年に一度、それも片方の頬だけで笑え)の時代、一時の慎太郎の安らぎを写し取ったものに変わらない。
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