山陽立地・つれづれDEEP

10年にわたって書き散らかした事々を、この際一か所にまとめた

東電本店と原発現場

福島原発の対策最前線の映像が流れる。まさに野戦病院なみの凄まじさ。防護服を着たままで床に横たわり、食事と云えば保存食のみ。
一方東電本店での記者会見に出て来て、この程度なら安全です、大丈夫ですを繰り返すおじさんのヘヤースタイルに一部の乱れも無い。
この風景は何処かで見た覚えが有る。
そう、旧日本陸軍の最前線の兵たちの扱われようと、参謀本部で机上の空論、気休め、楽観論を繰り返す秀才参謀達。
太平洋戦争中もアメさんは前線を退いて英気を養うため戻った基地ではどんちゃん騒ぎ。
一方、日本の兵隊さん達はほんの少しの糧食と僅かばかりの弾薬。それも明治に採用された38銃。原則食料は現地調達だって。
この代表的作戦があのインパール作戦。さすがに此の時には師団長レベルで抗命の動きが有った。
何しろ、日本人には兵站・ロジスティクという考えが欠落している。あの戦争で散々この兵站の重要さを身に染みて悟った筈なのに、平成の今になって震災から1月以上も経つのに、最前線には疲れを癒すバックアップが皆無だ。
これからの長期戦、もう作業員達は限界を越えている筈。兵力の逐次投入と云う旧陸軍の愚を繰り返すような作業員のローテーション環境。
東電の全力を動員して、日本の電力会社の全力を動員して、変わりうる作業分野なりとも交代要員を増員して兵站を整えない限り、またまた人為ミスを犯して大事になりかねない。
きっと、今までにも重大な危機は数多有った筈。それを乗り越えて好運にも今が有る。