「敬老の日」は気にいらん! 小森 豊
「敬老の日」は国民の休日、
国民は、休みなので楽しみにしているらしい。
休日だけの事なら、老人は毎日休日だ。
老人の事は老人が考えなければならん世の中になっているようだ。
敬やまわれるべき老人は、どうも邪魔者になっているように思われる。
(今から老人会主催で敬老カラオケ会があるので、中断)
今、カラオケから帰ってきた。老人ばかり30人程、衛星カラオケを操作し、いろいろと世話をしているのも老人。
70〜80代の人が大半だ。
敬やまわれるべき老人ばかりで敬老の催しをしている。
老人を敬うのは老人自身とはおかしいと思う。
今日は、84才の元特攻隊員の手を取って参加した。特攻出撃命令を受け、出撃予定だったが、ぼろ戦闘機が不調で出撃できず生き残った人だ。
私はこの人のために「同期の桜」「戦友」を歌った。涙ぐみ聞いている彼を見て、私も胸がつまった。
彼のような人たちが国のために戦い、そして多くの兵士が命を散らしていった。
戦後、敗戦国日本の復興に力を尽くし、日本の繁栄の基礎をつくったのも彼のような人々なのだ。
老人を敬う、という言葉は、何となくわざとらしく、白々しく聞こえる。
敬ってもらうという受け身の言葉は好きででない。私は数年前から「快老」で生きていきたいと思っている。
老人を力づける日にしたほうが良いと思っている。
耳触りの良い言葉だけの「敬老の日」は気に入らん。 私は79才6か月
「戦友」に涙す翁敬老日