山陽立地・つれづれDEEP

10年にわたって書き散らかした事々を、この際一か所にまとめた

国家権力との対峙。

現在の世の中、どちらを向いても規制・規則づくめで息苦しいが、なかなかにその裏に隠れた国家権力の凄さと対峙する経験は少ない。
戦前、思えば、国家権力の最たるものと言えるのが、徴兵制。赤紙一枚で如何なる事情が有ろうと入営日には出頭しなくてはならない。それを逃れるすべは全くない。
まあ身体検査で、余程の疾患が見つかれば即日帰郷となるが。
我が親父は立派な丙種合格で、えげつない痔が見つかり家に帰されたとか。若干16歳で現役志願、支那事変で金鵄勲章の栄に預かった弘子ちゃんの親父さんは、二度目の招集を受け、出征兵士を送る宴席で飲みすぎて、二日酔いで出頭。検査で微熱が有るとされて即日帰郷となったとか。
そんな話はさておき、その厳格因循な徴兵においても、よくよく聞けば、村役場の徴兵係のペン先にいろんな手加減が有ったらしい。
勿論、長男は家督継承で外されたが、地元有名実力者、政治家などの2・3男がお目こぼしに有っていた事実はゴロゴロ。
徴兵逃れのあれこれの手段伝授まで巷に広まっていた。
今回、本業で国家権力の出先との交渉事が有って、かの権力の壁の一端にぶちあたったような折衝を重ねている。
何しろ、当方の常識論は全く聞く様子がなくて、ひとえに上司の命令ですと虚ろな表情での受け答え。
あらゆるデータを揃え、力説に及んでも、暖簾に腕押し、糠に釘。
かくなれば、上司の上司、そのまた上司まで遡って徹底抗戦止む無しだ。