山陽立地・つれづれDEEP

10年にわたって書き散らかした事々を、この際一か所にまとめた

戦時国債紙切れと消えた


今日の状況を経済戦争と言うならば、この国債の乱発は、前の大戦時の戦時国債と同じようなものだ。
隣組読本と銘打たれたこの小冊子の中で、書かれている内容は、現在、世間で言われていることにかなり近いようである。

そのこととは、現在国の借金は1000兆円近いが心配することはない。そのうちの95%は、国内で消化されているので、海外からの借り入れが70%を超えるギリシャなどは事情が違うのである。
だから、借金がたとえ、一般会計の10倍以上になっても安心である。

戦争中も同様な理屈で、国債は、国民からの借金であり、海外から借りたものでないので、
信用不安などが起こる恐れはない。国の借金が一般会計の5倍以上になっても安心だ。ほとんどの国民は信じ切ったようである。

結果は、1946年2月、預金封鎖と新円発行、そして、1945年から1950年までに、物価が80倍になる超インフレが起こり、ほとんどの国民は、無一文になってしまいました。
信じきった国民は、結果として裏切られてしまいました。

個人を守るのは、自分自身しかないとのよい教訓になる事例だと思う。

国が個人を守るとは、やや幻想だということを肝に銘じたい。