山陽立地・つれづれDEEP

10年にわたって書き散らかした事々を、この際一か所にまとめた

愛された記憶・和子叔母

母の歳の離れた妹・和子さんは私をことのほか可愛がってくれたそうな。母は女ばかり5人姉妹の年の近い3人姉妹。そこへあと5人の妹が生まれたが、結局和子さんと末女・八重美が残った。
床屋を営んでいた源爺さんはしまいには、どちらが生まれたかとも聞かなくなったそうな。
昔の事とて、家業を誰かが養子をもらってでも継がさなくてはとさんざん苦労したが、長女・次女と持っていかれて、三女の母でなんとか床屋の跡取りをと駆けずり回ったが、我が親父と結ばれることになり、その新居が床屋のすぐ近く。
(この両親の結婚にいたる話は、のちに周りから聞かされて『ホンマかいな』と驚いたほど劇的感動話なんだけれど、それは後程。)
親父は和ちゃんを実の妹のように可愛がり、和ちゃんは私を慈しんでくれたとか。
その思いが込められた写真を見るたびに、この佳人ともいえる和子さんが、終戦のドサクサ、軽い結核を拗らせて数え18歳で亡くなった話を思い出し、胸に迫るものがあります。
母の両親が好きで、姉妹皆に習わせた踊りを舞う姿は、凛々しく可愛くいとおしい。