山陽立地・つれづれDEEP

10年にわたって書き散らかした事々を、この際一か所にまとめた

東北の三大桜を訪ねて⑦十和田湖

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中尊寺の結構を拝観しての最大の感想は、日本が黄金の国ジパングといわれた所以を実感したの一言に尽きましょう。藤原三代その後の武田黄金埋蔵金伝説にいたるまで、この国の金産出はもっぱら砂金によるものであったとか。それにしてもこの時代、かくも多量の金が採取できたことに驚く。その金を独占していた統治者と庶民との今で言う格差を想ってみると、今のご時世も捨てたものでもないことに気が付く。確か伊達の殿様もこの財力をもって徳川幕府に執って変わるべく、その統治体制を、時の幕府とまったく同じ組織に組んでいて、幕府しか使わぬ奉行職名を使っていたとか。・・そんな日本のエルドラドを後にして目指すは十和田湖湖畔。当初の計画では、この途中に北上展勝地の桜を訪ねる予定が、緑青々との情報を得て、急遽変更して、小金井牧場の一本桜に立ち寄る。NHKの朝ドラ『どんど晴れ』で有名になった一本桜。折から天気一変して吹き降りの中、凛々しく屹立するその姿は思
わず「オー」との喚声を上げずにはいられない。これが晴天の下であったならとの贅沢な望みはあるものの、今が盛りの姿に出会えたことの喜びをかみ締めさせる迫力に脱帽。同じ牧場内にある「七つ田の弘法櫻」(樹齢800年・天然記念物・雫石町)も捨てがたい風情を醸し出している。この小金井の名前の由来も薀蓄あるものながら、土佐で言えば、岩崎弥太郎の息子が開拓に関わり、この名の小林・井上・岩崎との命名の一つであることぐらいは書いておかないと。・・東北道に戻り、岩手山(南部富士)・八幡平を左に見て、発荷峠から十和田湖を見下ろすころには、はや夕闇が迫っていた。・・本日走行 320K越え。