山陽立地・つれづれDEEP

10年にわたって書き散らかした事々を、この際一か所にまとめた

LOUIS・ARMSTRONGとJACK・TEAGARDEN①

aa324d17.JPG8ad381c9.JPGあまりレコードを買い揃えたりはしない私がこのジャケットの2枚は持っていました。左がジャック・ティーガーデン。右がルイ・アームストロング。発売は1970年とあります。
御代が2,000円。かなりイータカなり。

ルイについては、皆様先刻ご承知の通り、不出世のトランペッターであり、誰知らぬものがない、エンターテナーであります。このエンターテナーという要素が大切で、今時達者に吹くプレーヤーは山ほどいるが、聴衆を熱狂させ、沸騰させるほど受けるプレーヤーは皆無といっていいだろう。この受けるということに関しては、ルイの右に出るものは無く、伊藤隆文が日本のルイと賞されたのも、この受ける演奏という一点においてであります。
もともとDIXIELAND JAZZは南北戦争後、南軍軍楽隊の残党が持ち帰ったラッパ・太鼓を葬式の葬送音楽に用いたことから始まった。ルイは1901年ニューオーリンズのアフリカ系アメリカ人街に生まれ、子供のころに、お祭りで浮かれて、ピストルを発砲して、少年院に送られ。その少年院のブラスバンドコルネットを吹くようになったのが、音楽との最初の出会いと言われている。通称サッチモ(がま口)と呼ばれた唇は、見るからに鉄の唇そのもの。そのハードリップワークが奏でるメロデイーはまるで歌うが如く、自由奔放・変幻自在の動きを見せる。喋る口元からして、タンニングそのもの。その彼が楽譜が読めなかったと聞かされて心底驚いた。余談ですが、1953年の日本公演の際、わが親父は神戸・
聚楽館でその公演を聴いております。