山陽立地・つれづれDEEP

10年にわたって書き散らかした事々を、この際一か所にまとめた

全国2位・ギャルドとデイナー

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一年になった秋にははや全日本吹奏楽コンクール東京大会・両国体育館に連れて行ってもらうことになりました。まさにその時、そこに居合わせただけでの好運であります。流行りのトレンチコートを張り込んでもらって勇躍東京へと向かう。さて何でいったやら、どうせ汽車に決まっているが、夜行だったのか、サッパリ覚えていない。相撲では聞きなれた両国体育館のデカカッタことは不思議と印象に残っている。無我夢中でステージを終えて、結果発表を待つ間に、当時としては、超サプライズプレゼントが用意されていた。ギャルド・レプブリケーヌ軍楽隊(正式名・フランス共和国パリ親衛隊軍楽隊)の模範演奏が始まったのであります。それまで聞いたこともない、舌を噛みそうな名前に戸惑いながらも眼前で繰りひろげられた演奏は、まるで別世界。この世のものとは思えぬなんとも柔らかくって、響きがあって、全員が歌うがごとく、それでいて厳しく、規律ある演奏態度。もうこうなると、結果発表などそっちのけで、一音も聞き逃すまいと、背伸びする。トランペットとコルネットはああして使い分けてsるんだとか、ピストンでなくて、みなロータリーバルブなんだとか、木管クラリネットは音の深さが違うとか、好き勝手なことを思いながら演奏に聴き入る。・・・気がつけば結果発表があって、蒲郡中OBに敗れて2位の成績。まあ初出場ばら上出来と思っていたら、他の皆はえらい悔しがりよう。ギャルドがきけただけでももうけもんとはいかないらしい。この時は、音楽部の東京在住のOBが大歓迎してくれて、あの銀座スエヒロでヂナーへのご招待。さすがにビフテキとはいかず、うすいカツレツだったけれど、さあ皆はナイフ・フォークの使い方が分からない。チューサンが面倒とばかり、さきにナイフで切りわけて、お箸を使いなさいと大声を掛ける。まるでお上りさん・赤ゲットーだからしかたがない。