山陽立地・つれづれDEEP

10年にわたって書き散らかした事々を、この際一か所にまとめた

サラリーマンから天ぷら屋へ・てんぷらマル一開店


                                                                                                     
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6月17日今度は無事男子誕生。顔を観た瞬間静伸の生まれ変わりと確信する。それほどよく似ている。弘子もこれには驚いた。木更津でほんの一瞬見憶えていたと同じ顔だと言う。そんな赤ん坊が愛おしくて、そのまま三河産婦人科に泊まり込んでしまった。たしかその翌日から、入江への出社を辞めてしまって、もっぱらてんぷらマル一に専業する日々が始まった。静伸そして倫伸と名付けた二人のBABYはまさに運命の子と言える。
そのころ家業は さんよう喫茶と喫茶リオ・ブラジルそして新規開店のてんぷらマル一の3店舗となった。
ところで、喫茶業という業界も、社会のあぶれ者、流れ者の最後の拠り所みたいな世界でもあったが、和食の世界も、その世界独特のしきたり、約束があり生易しいものではありません。お客様に機嫌よくてんぷらを食してもらう以前に、板前・職人に気を使わないといけない。まあ妙な世界もあったもんで、職人のご機嫌取りに苦労するなんて愚の骨頂。秘かに天ぷらの技術を盗んで、俺が揚げてやると決心した。
カウンターてんぷらというお店での、てんぷらの出し方は,それ相応に難しく、相対のお客さまとお話をしながら揚げたてを供する。手元からなにから丸見えで、まるで舞台の上で仕事をしているよう。ネタの仕込み、季節ごとのメニューの作成他、結構覚えることは沢山あった。まあなんとか芯になって切り盛り出来るまでに3年はかかったかな。もちろん調理師免許も取得しなければならない。