山陽立地・つれづれDEEP

10年にわたって書き散らかした事々を、この際一か所にまとめた

尻馬に乗る

さて野次馬よろしく地方高速道路1000円割引開始の号砲と同時に走り出してはみたものの、握るハンドルは
そんなに軽くはなかった。大げさな言い方だろうが、つくづく国家権力の強大さとバカバカしさを象徴するかのようなこの2年限定の時限処置法の本当の意味を考えざるを得ないからだ。
この措置でにんまり笑っているのは、このプランを考え付いた官僚の手柄顔はともかく、この一手で、無邪気な国民のご機嫌取りと、通行量が増えず困窮している道路公団へは膨大な通行料差額補填と、ETCに象徴される道路特権の総仕上げ。この一石三鳥を一気に叶えた自民党主流の面々か。
戦前戦後を問わず、国家権力はその冷酷と頑迷と不動不変をもって国民をひれ伏せさせてきた。
それ故、よって立つ社会制度も昭和35年頃の若年の私には永久不滅のように感じられた。
これは単純に大学入試に2度失敗したことによる敗北感からでしょうが、このどうしようもない無力感から抜け出すのには合格通知1枚で事足りた。前日まで悶々としていた閉塞感も、合格通知を受け取ったとたん吹き飛んで、そんなことありましたかとばかりに、歩く足取りも軽くなったように思えたものだ。
その時の爽快感と、今度の1000円割引表示を見た時のにんまり感には程度の差はさておいて、どこか共通したものが有るような気がする。一体これは何なんだろう。