山陽立地・つれづれDEEP

10年にわたって書き散らかした事々を、この際一か所にまとめた

根尾 淡墨桜考

根尾に着いたのが午前7時。我が法則で行くと、少なくとも夜明け頃には現地到着が望ましい。
案の定、駐車場はほぼ半分が埋まり、道中から早帰ってくる車とすれ違う。
樹齢1500年といえば538年日本に仏教伝来したころ。百済聖明王の使者が欽明天皇に金銅の釈迦如来像や経典、仏具等を献上したころ。聖徳太子誕生が574年だよ。
それから1500年、一所から動きもせず世の転変を見つめ続けてきたんだ。その心は淡墨観音の御詠歌の一節に歌われています。
ところで桜とは、古事記に搭乗する「此花咲耶姫」が最初の種を富士山に蒔いたことで「さくやひめ」と呼ばれ、その名前が「さくら」となったといわれている。道理で富士に桜が良く似合うはずです。
日本三大桜は枝垂れも含めて彼岸桜ばかりだが、桜の8割は染井吉野と言われている。
江戸時代末、駒込の染井の植木屋が売り出した、たった一本の桜から、接木されて全国に広まっていった。
だから染井吉野はどれもが同じ性質であるそうな。そういえば土手の桜並木はどの木がどこまでという風な見分けが難しく、続く限りの桜がまるで一体のように、スクラムを組んでいるように感じる。なるほど全日本のラグビーのシンボルが桜のはずだ。
根尾の桜もその神々しさから、淡墨観音さまと淡墨大師さまに見守られて佇んでいる。
鼻の勢いもかなり持ち直したとか。ここまでになれば、季節を問わず御神木として拝観の人々が絶えることがないとのこと。
しばし桜に手を合わせる。
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