山陽立地・つれづれDEEP

10年にわたって書き散らかした事々を、この際一か所にまとめた

世戸啓之(瀬戸啓二)と進藤悟郎

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今夜は瀬戸啓二のピアノを聞いた。
前回の中山ベーストリオの際の彼を世戸啓之とすれば、今回はまさに瀬戸啓二だ。
ライブハウスの瀬戸フアンのため、かなり選曲に苦心して、スタンダード・スクリーンミュージックを中心に、我々年配にとってはお馴染みの曲が披露された。
相方のベースが違えば、かくもピアノの雰囲気が違うものかと驚かされる。
もともとは、薮内良治君のなにわJAZZ大賞受賞パーティーで聞いた、DARK EYESをEVER GREENの名残を残しての世戸編曲に新鮮ながら懐かしい感激を味わったのが発端。
明石高校OB吹奏楽団のラッパ吹きばかりの中で、こんなピアノが居たんだと言う発見に驚いた。
特に、JAZZPIANOとなれば高校8回卒の進藤悟郎氏と世戸君しか存じ上げない。
今日も施餓鬼でお会いした、OBの荻野晋一先輩から同級生の進藤悟郎氏の噂を聞いたばかりだ。
昭和12年生まれの進藤氏は特に昭和40年大阪で結成されたファインメイツの初代ピアノとして有名だ。
残念ながら氏のピアノを聞く機会には恵まれていないが、進藤氏と世戸君を応援する気持ちに違いはありません。
2度目の中山トリオでの演奏ぶりは、何とか中山ベースの要求を満たそうとして必死の演奏姿勢がアリアリの緊張漲るセッションでした。
その演奏を聞いての感想で、欲を言えば少々弾き過ぎなんじゃないかと書いたが、本人曰く付いて行くのが精いっぱいで其れどころでは無かったとか。
其れに比べれば3回目のとなる今夜は、気の置けない相方ベースとの組み合わせもあって、悠悠余裕を感じさせる演奏ぶりだった。
私が思い描くと殆ど同じ曲想でアドリブが進行して行く。テクも申し分なくその限りを尽くす。
そこで欲を言えば私めを驚かす新鮮なメロディーラインを含めたアドリブを聞かせて欲しかった。
くそ難しさではなく、素直で伸びやかなエバーグリーンなアドリブを。
シェルブールの雨傘が最後には乗り過ぎて番傘の一歩手前と感じた。
指先よりハート。激しい場面も、優しげな場面も殆ど弾く姿勢は変わらない。
もっと感情に任せた弾き方で良いんだよ。律義で腰の低い珍しいピアノなんだけど、そろそろ本性を現して世戸らしい自信漲る演奏ぶりで良いんだよ。
参照
 進藤 悟郎 ピアノ
昭和12年生まれ。
昭和31年、コンボバンドに参加、以後、色々なバンドに参加。
昭和40年、フルバンド新規結成に際しファインメイツに参加。
年一回のスクリーンポップスコンサート(於フェスティバルホ-ル)出演の他、多くのテレビ番組、ラジオの録音、ジャズコンサート等に出演した。
平成11年末にフリーとなり、その後ソロ活動を一年間行い現在に至る。
好きなアーティスト オスカー・ピーターソンバド・パウエル、ホレス・シルバ-等