山陽立地・つれづれDEEP

10年にわたって書き散らかした事々を、この際一か所にまとめた

「ありがとう存じま〜〜〜す」

明治13年1880年)創業のかんだやぶそばは、幕末の名舗『団子坂蔦屋』(後に藪蕎麦)の淡路町店を堀田七兵衛が譲り受けて営業を始め、明治時代後期に団子坂本店が廃業して藪蕎麦本店の看板を受け継ぎ今日に至っております。
3000坪といわれた団子坂同様に、板塀に囲まれた店内は前庭、中庭を配し風情に富んだ料亭風のしつらえで下町の情緒を醸し出しております。
「おいしいおそばを、気持ちよく」と念じつつ時代を超えてお客様に味と雰囲気を楽しんでいただけるよう精進してまいります。】

今日訪れた大阪・天満のOAPタワー2階にゆったりとしたスペースを取り、見覚えのある藪蕎麦の風呂敷看板を見つけて思わず飛び込んでしまった。時刻も丁度12時過ぎ、13時のアポイントまでに名物の鶯色をした藪蕎麦を手繰ろうかという寸法だ。
店内に入ると壁に「あらびきそば数量限定」と大書されている。この限定と云う言葉につい誘われて「あらびき蕎麦大」を注文した。
途端に、ホール係の女性が声高らかに「ありがとう存じま〜〜〜〜す」と歌い上げるように注文を繰り返した。と同時にホールのあちこちから「ありがとう存じま〜〜〜〜す」の大合唱だ。
近頃は、居酒屋での合言葉は「喜んで」とは知っていたが、神田藪蕎麦の大阪店でのぞんじま〜〜〜すコールには度肝を抜かされた。
お陰で、肝心の蕎麦も早々に手繰り終えほとんど味わうどころではありません。