山陽立地・つれづれDEEP

10年にわたって書き散らかした事々を、この際一か所にまとめた

人生の大破砕帯

 黒四の滔々たる放水は見あきることがない。
一秒・10立方メートルという水量は半端なもんではありません。
じっと見ていると、吸い込まれそうになる感じがして、昭和38年当時、この規模の難工事をやり遂げた先人の御苦労を思いながら大町トンネル(関電トンネル)トロリーバス乗り場へ向かう。
この難工事の殉職者は後で調べたところ、171人にも上るそうな。
この大町トンネル内の大破砕帯では、大量の冷水が噴き出して、特に殉職者が集中した。
別に水抜きトンネルを掘削することで、この難所を乗り切るのに1年8ヶ月かかったとか。
延べ1000万人の人手を動員して、当時の金額で513億の工費。これは実に関電の資本金の5倍にあたる。
貯水量2億立方メートル。2006年現在、ダムの土砂推積率は14パーセントとかで、ダム本体の耐久性からして、今後250年はダムとして機能する予想。
今日は特に懸案の案件が成立をみた日で、おまけに人生の大破砕帯をくぐりぬけるのに10年を要した私としてはトンネル内で、ここが大破砕帯と表示された蛍光灯の列が今も目に浮かんできます。
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