山陽立地・つれづれDEEP

10年にわたって書き散らかした事々を、この際一か所にまとめた

命と魂とー利根川進の真実

今眼前に弘子ちゃんが丹精しているメダカ水槽が有って、無心に泳ぐ姿に見入っています。
このメダカたちにとっては、狭いこの水槽が世界の全てなのかな。
メダカの命も私の命も、おなじ儚い命。
その命の不条理さを利根川博士が私の履歴書で最終章で告白。
博士の二男・知(さと)君はずば抜けて才能に恵まれた、ミステリアスなところのある子どもで、物理、数学、歴史を始めとする学業一切はもちろん、チェロとピアノを演奏し、ピアノのコンペテイションに勝って、カーネギーホールで演奏披露
するほどの才能に恵まれていた。その次男が、残念ながらMIT一年生の時、誰にも告げずに、18歳で天逝してしまった。
親にとって、これ以上に残酷はありません。
このことを受け止めて、博士の残りの人生の最後まで、十字架を背負って生きて行く決意を述べられている。
『実は、私は余りにも次から次へと幸運に恵まれてきましたので、以前から時々「大丈夫かな」という気がしていました。私は宗教を持たない人間ですが、やはり天は禍福を調整したのではないかと。
もしそうなら、ノーベル賞もその他の幸運は要らないから、知を返して欲しいと心から思います。深い悲しみにくれる日々ですが、あれほど魅力的な若者と過ごせたことを、感謝しなくてはならないかと思うこともあります。』
博士をして、かく言わしめる命も、神の悪戯とも思える結果を迎えた。
さて命とは、魂とは?