山陽立地・つれづれDEEP

10年にわたって書き散らかした事々を、この際一か所にまとめた

ブラック・ケネディ誕生

午後1時早々とオバマ当選をがんセンター・MRI検査室前で聴いた。過日の前立腺生検の結果、12箇所の検査箇所のうち一か所ガン反応が出た。早期発見とはいえ立派なガンであります。今後11日のCT検査・骨シンチ検査の結果を待って、治療方針をきめることになる。もしかしたらこのブログが病床日記になるやも知れません。
ところで、日本の政治家に見るべき人物がいないと同様に、米国の今回の大統領候補についてもオバマ以外に気になる人物はついぞ現れなかった。オバマの独走を許したのは、かれに対抗すべき人物の払底であって、案外CHANGEとかで米国民を引っ張っているかに見えるオバマ自身、ことの成り行きに驚いているんじゃないだろうか。言葉のマジックに醒めたあとの揺り戻し、今一番求められる有効な経済施策に公平平等なアイデアが出なければ、早速オバマバッシングが始まることだろう。
それにしても1年半掛けた選挙戦の長丁場を乗り切るパワーと、選挙民の熱狂ぶりには恐れ入ります。大和民族にはあのパワーは考えられない。もしかしてYES WE CAN と破滅の淵に導かれているかもしれないのに。 
あるいみ両候補とも、選挙が始まれば神輿に乗せられているわけで、自分の意思でもって物事の判断を下すこともなく、流れに身を任す以外に手はないんだろうに。むしろこれだけの選挙戦の戦略組立をしているブレーンの存在の凄さに感服させられる。この緻密な組織作り、徹底した情報管理・情報戦略・資金獲得・スローガンの的確さなど見ていると、まるで戦争時下そのものの緊張感がみなぎっている。・・いやまさしく戦争そのものだ。
最近の米国アーカイブが50年を経て次々明らかになっている事実の中でも、米国の対日戦争準備について、そこまでやっていたのかという事実が明かされているが、米国は本質的には変わっていないんだろう。
太平洋戦争は、日本の真珠湾攻撃によりだまし打ち開戦と教えられてきたが、それらのアーカイブによると、開戦5年前から、米国は日本が輸入した、あらゆる物資・機械を調べ上げ、たとえば特殊工作機械がどこに据えられたかまで、突き止めている。戦争突入となれば、その時点で日本のどこを爆撃すべきか、日本の原油備蓄がどれ程で、戦争可能なのは何時までか、即座に明示できる準備が整っていたわけで、これじゃあ勝てるわけないって。緒戦は勝利する好運にめぐまれても、大統領選挙いじょうの長期消耗戦となれば勝敗はあきらかだ。そんな米国の本質をどこまで研究・理解していたのだろうか。
ただ日本での占領があまりに見事に成功したばかりに、米国はイラクをはじめとして、この成功体験から抜けきれないで苦しんでいるのは、歴史の皮肉としか言いようがありません。