山陽立地・つれづれDEEP

10年にわたって書き散らかした事々を、この際一か所にまとめた

私的歴史観

伐折羅(バサラ)大将像・新薬師寺

サッカーのリーグ戦第2戦会場が奈良教育大グランド。ただ応援に行けば良いのに、生来の好奇心がそれを許さない。おまけにグランドのすぐ裏手に萩の寺の表示がある。 こうなれば、時間の許す限りお参りして、もろもろのお願いを託さねばなりません。 萩の寺…

幻の土佐沖海戦・第128震洋特別攻撃隊

太平洋戦争の戦史を調べていてこれ程の人間軽視も極まる諸事実の中でもその効果(戦果)に於いてこれ以上の悲惨はないと思われる特別攻撃・特攻が震洋特別攻撃であります。 先に結論を云えば、学徒兵・海軍飛行予科練生6000人が投入され、そのうち2557人が…

みずくかばね・きさむすかばね114万柱

8月15日天皇の玉音放送をもって終戦とした。何故9月2日の戦艦ミズーリー号上での降伏文書調印を以て敗戦と言わないのか。 実際は、9月2日ポツダム宣言受諾した「契約履行の詔書」を昭和天皇が発し、これにより日本政府全権の重光葵が、大本営全権の梅津美冶…

原爆調査報告書

米国の公文書開示により、次々と戦争に関するアーカイブ文書が明らかになっている。 その中でも陸軍医療部による原爆調査報告書の存在が初めて明らかにされた。 広島原爆投下の2日後から、日本陸軍医療部は宇品分院に本拠を置き、原爆による被害を詳細に調…

1945年7月7日明石大空襲

カテゴリーの私的歴史観とは特に自分の身近で遭遇した歴史上の事実に対する感想という意味だ。 今日の神戸新聞明石版。戦禍の記憶2010あかしのタイトルで1945年7月7日の明石大空襲の特集記事があった。 ここのところ、憎むべき殺傷兵器焼夷弾の開発目的…

無差別爆撃・ゲルニカ

国際法上戦争犯罪として律せられる無差別爆撃の最初は1937年4月26日ドイツ空軍によって行われたスペイン・バスク地方の人口7000人の都市・ゲルニカにである。 この爆撃の悲惨はピカソのゲルニカの絵に象徴される。 それは戦争遂行上許される軍事目的物を狙…

怒りの経済学・内橋克人

神戸商大7回生内橋克人氏はその独自な切り口で経済を評論その矛先は、経済が及ぼす社会の矛盾への追及にまで及ぶ。 常に何かに向かって怒りをぶつけるかのようだと言われる。称して怒りの経済学。 氏によれば、その原点はまさに1945年3月17日と6月5日の2度…

世論調査・出口調査・視聴率

上記した3つのお題目。世の中の情勢を分析する上で金科玉条の如く崇められる社会リサーチツール。 菅政権への支持率の如き、うまうまとマスメディア誘導に従って、思うつぼの上がったり下がったり。 ところで、私自身この手の調査なるものに巡り合った試し…

光秀と菅の三日天下

歴史は繰り返すのか。 この度の菅・奇兵隊内閣のお気楽さかげんはあの敵は本能寺にありの光秀の信長を討ち取った際の気楽さ・無計画さと相通じるものが有りはしないか。 信長を討った後、3日間もの間、有効なアフター信長のための手が打たれた形跡が無い。 …

南北戦争と戊辰戦争

度々戊辰戦争には南北戦争で製造超過となって余りかえった武器・小銃類が使われたと記してきた。 昨夜見た映画「グローリー」はその南北戦争で黒人だけで編成されたマサチユ―セッツ54連隊の奮戦の物語だった。 農奴以下の奴隷として扱われていた黒人を兵…

朝鮮半島有事

いよいよ半島が緊迫してきた。 この3月末、韓国哨戒艦爆沈を受けての日本政府の危機感の無さは本当に信じがたい。 普天間基地の移転問題に明け暮れて、まさに半島有事がもたらす日本国に及ぼす危機の検討がまるで為されている形跡が見られない。 5月20日…

為政者の覚悟が見えない

鳩山首相の今なお普天間基地問題5月末決着発言。小沢幹事長の再事情聴取、それも任意。 その事を質問する女性記者のマイクを振り払う姿はどう見ても褒められた物ではありません。 一体、今我が国の為政者に何が起っているんだろう。 これ程為政者の言葉が…

昭和天皇論②万世のために太平を開かんと欲す

東郷外相の甲案は天皇制護持だけを唯一の降伏条件としていた。阿南陸相が書いた乙案は、天皇制護持の他に、占領不可、軍の武装解除不可、戦犯指定不可の三つの不可条件を付け加えた徹底抗戦玉砕論であった。 東郷外相と元老の平沼枢密院議長と、日独伊三国…

昭和天皇論①御前会議

最近つくづく昭和天皇の偉大さを感じる。 八月九日、深夜十一時五十分から皇居の地下十メートルの深さに掘られた防空壕の中で、最後の御前会議が開かれていた。 天皇は金屏風を背にして一段高い玉座。大元帥の制服。天皇の玉座の前にコの字型にテーブルが置…

七生報国 たが為の謂ならむ

楠木正成の七生報国(ひちせいほうこく)はどうやら誤って解釈されているのではないのかな。 後醍醐天皇への意見具申を無視され、その上生還の叶わぬ湊川への進軍を命じられた際、評定の間の壁に右手の指を食い破り血書した「七生報国」の後に「たが為の謂…

神戸港沖問題

開港150年まじかな神戸。その神戸が空港開港で過去大きな過ちを犯したことを人々は忘れていないか。 県商七星会主宰の小森豊氏のブログによれば、新国際空港建設候補地として神戸沖が最有力視され、その事があって、新幹線新神戸駅ひかり号停車も実現したと…

湊川神社・七生報国

今、「正成と道誉」を読んでいます。 たまたま、サンケイ新聞社神戸支局に龍馬レター選考会の広報をお願いに、チサンホテルの北側を目指して行く右手。湊川神社が何時もの清々しい佇まいでおわします。 三宮からテクテク歩いて来た途中、三宮神社、走水(は…

津本陽再び③

今日の日本経済新聞連載の私の履歴書・津本陽28に至ってやっと、私の中にある津本陽氏のイメージと重なる部分が出てきて一安心しているところ。 東北大を卒業してからのサラリーマン勤めと、豪放な中に緻密な計算がされた津本史観を感じさせる今の作風たが…

津本陽再び②

津本氏の「私の履歴書」⑫から、明石への動員令が下り、和歌山中学4・5年生400名が明石の川崎航空機工場への派遣が決まった様子や、地元での反応が描かれ始めている。 戦時中の不思議、あるいは不条理は多々あるが、記事中、和歌山三菱に熊本の学生が招…

津本陽再び①明石大空襲

2008.7.12のブログで作家・津本陽の和歌山中学4年生時、はるばる明石・川崎航空機での勤労奉仕体験と大空襲の模様を記した記事を紹介した。 12月に入って日本経済新聞の「私の履歴書」で津本陽氏が筆を取り始めると同時に、この明石での勤労奉仕・大空襲の…

冬の兵士とは

日本の戦争終結は遂に陸軍及び海軍からの執拗な本土決戦・一億玉砕の声を掻い潜って、天皇陛下の玉音放送による終結宣言・ポツダム宣言受諾によりやっともたらされた。 厚木飛行場にコーンパイプを銜えながら降り立ったマッカーサー将軍。そのマッカーサー…

海軍軍令部と「冬の兵士」③海軍第一委員会設置

昭和15年 海軍に第一委員会なるものが設置された。 これこそが、国家総力戦準備の中枢だ。その委員会がまず冒頭に挙げた原則が「ABCD列国が石油の輸出を禁止した場合すなわち開戦とする」というものだった。 まさに戦争ありきでの組織内委員会が、開戦以外…

海軍軍令部と「冬の兵士」②大鑑巨砲の幻影

統帥権という化け物が日本の鼻面を引き回し始めた。 軍艦保有の制限というタガがはずれた海軍は、一挙に大鑑巨砲のシンボルともいえる大和・武蔵の建造に走った。 真珠湾攻撃が航空兵力による新時代の戦法と持て囃され、山本五十六が軍神のごとく祭り上げら…

海軍反省会と「冬の兵士」①軍令部の権限強化

エノラゲイの悪意、長崎のジレンマと民主国家としての米国の恥部をえぐり出すことを書きましたがそれ以上に母国日本の今なお続いている許し難い体質について、その最たる証拠を突きつけられて、ここまで日本は追い詰められ、自暴自棄になっていたのかと愕然…

長崎のジレンマ

昭和20年8月9日軍都小倉上空で目視による爆撃を厳命されていたB29は、雲厚きことから原爆投下場所を長崎へと変えた。その長崎でも上空を雲が覆い目視投下が出来なかった。時間は刻々過ぎるし、仕方なく爆撃手の 大丈夫という声を頼りに原爆を投下し…

エノラ・ゲイの悪意

今日のニュースステーション。広島の原爆投下について衝劇的な事実を発掘して見せた。 あの日、広島になぜ警戒警報が鳴らなかったのか。爆心地の小学校でただ一人生き残った生徒は、朝令前、 国民服のボタンが取れかかっているのに気がついて、友達にボタン…

ブラック・ケネディ誕生

午後1時早々とオバマ当選をがんセンター・MRI検査室前で聴いた。過日の前立腺生検の結果、12箇所の検査箇所のうち一か所ガン反応が出た。早期発見とはいえ立派なガンであります。今後11日のCT検査・骨シンチ検査の結果を待って、治療方針をきめる…

米国大統領選挙前夜

あれは昭和38年(1963年)11月22日(金)米国現地時間12:30ケネディ大統領が暗殺されたとの臨時ニュースを聴いたのは、ラジオの深夜放送を聴いていたから、かなり遅い夜中。私の満22歳の誕生日のこと。 人生で心胆寒からしめるニュースに遭…

北京オリンピック(奥林匹克)・皇帝の憂鬱

今日はとりあえず北京オリンピックを語らねば。7日、北京オリンピック開会の前日、日本サッカーは米国とリーグ戦初戦を戦い0-1で敗退した。たしか前宣伝では、40年ぶりのメダルも夢でないとか。早速の敗戦ショックにどのメディアもうろたえをかくせな…

火縄銃と38式歩兵銃

8月2日(土)かねてより姫路お城まつりで種子島伝来の火縄銃実演があると新聞での告知を見逃さず、昼過ぎ電車で出かけた。日頃は車での姫路行きばかりとて電車から見える光景が実に新鮮に写る。加古川・坂元の区画整理も立派に完成して、念願の南北道路完成…