山陽立地・つれづれDEEP

10年にわたって書き散らかした事々を、この際一か所にまとめた

略奪大国・James Skinner著 の衝撃①

昨日から去年12月25日に出版された「略奪大国」を首っ引きで読み終えた。直近2-3年に起こるべき衝撃の事実。日本国債による国家破綻を分かりやすく解説、予言している。
1000兆もの国債が如何にして積み上げられ、国民が知らぬ間に富を収奪されてきたか、目から鱗の解説に出るのは同感のうなり声。
特に印象に有る記述を抜き出してみる。
①銀行の役割について。
日本の国債の94%が国内発行なので、決してデフォルトは起こらないという神話。これがそも過ち、勘違い。日本がデフォルトするとき、預金をほとんど国債につぎ込んでいる日本のすべての銀行が倒産する結果になる。・・・基本認識
銀行は本業に徹すべき。即ち、教育ローン、自動車購入ローン、住宅ローン、商取引決済(クレジットカード発行を含む)、商業ローンの他のビジネスはやってはならない。
デリバテイブに手を染めて多大な手数料を稼ぐことを覚えて、地道な中小企業向けの融資・育成のノウハウを失い、せっせと預金を国債買い入れに回すのみ。庶民は預金通帳に残高があると安心しきっているが、銀行は預かる端から破綻必死の国債落札に走る。さてデフォルトとなって銀行に押し掛けても一文のお金も戻ってはこないのに。おまけに、ほとんどを国債につぎ込んだ結果、事業資金に貸したくとも手元にお金がありません。
それ故、今後銀行は国債を購入してはいけません。ヘッジファンドにお金を貸してはいけません。人の預金を預かるからには、この規制が絶対必要です。
②デリバテイブはマイナスサムであること。
従来デリバテイブはゼロサムの世界だと言われているが、実は介在するファンド・金融・銀行等が多大な手数料を取ることで結果マイナスサムの世界であること。賭場の寺銭稼ぎを見逃している。