山陽立地・つれづれDEEP

10年にわたって書き散らかした事々を、この際一か所にまとめた

日本の自動車メーカー垂れ流しの不思議

3.11の直後からどうにも腑に落ちないことの一つに、積み上がり、置き去りにされた夥しい津波被災車についての製造元・自動車メーカーの無関心さだ。
勿論売ってしまえばあとは守備範囲外ということなんだろうが、この豆腐のような大陸棚の日本で、必ず起きる津波被害について、各メーカーが自社の車がどう破壊され、どうなったか。サンプル車をピックアップして調査に及んだという事実を知らない。もちろん所有権の問題もあり瓦礫と化した車をどうしろというんだとのお叱りの声も聞こえてきそうだが、ガラパゴス日本での津波対策は必要そのもの。どうして津波仕様の車が作られないのか不思議でならない。
3万もの犠牲者の中には、車に閉じ込められて亡くなった方も多かろう。避難路の渋滞に巻き込まれみすみす亡くなった方も。流されてくる車に押しつぶされた方も。
以上を考えただけでも、凶器と化した自動車、あるいは救出手段としての自動車。良悪どうであれ、何故現場検証を試みないのか。またこの非常時にメイカーが連合して、被災車の撤去だけでも手伝おうとしないのか。
ただただ燃費の優劣を競い、高額車を売って良しとするならば、やがて抜け出せないラビリンスへと迷い込むのみだ。