山陽立地・つれづれDEEP

10年にわたって書き散らかした事々を、この際一か所にまとめた

We miss you so ・Do You Know What it Means to Miss Neworlins

 今夜も啓三より動員がかかる。広瀬君を誘ってポチへ。
私はヘタなトロンボーンを永年吹いてはきたが、井の中の蛙他のJAZZ事情を知らず、また勉強せず、ターヤン(伊藤隆文)ワールドにドップリ浸っていただけで、今夜のトランペット・唐口一之氏についても殆ど知識をもちあわせていなかった。
ただ、関学軽音楽部のOBでターヤン・啓三の後輩だと言うことぐらいの知識。
ステージに現れた唐口氏は写真の通り色あせたアロハを着こんだ村子然とした出で立ちで、飄々として、ラッパ仙人とでも言うべきか。
それもそのはずで日頃は和歌山も奥の奥・龍神村で農作業。週末大阪方面でライブ活動をされている55-6歳。知る人ぞ知る関西の宝物だそうな。

ポチのハウストリオをバックにいきなりの演奏。
途端にクレージーの顔が引きつって見える。 これですやん、僕の目指しているのはと叫んでいる。
一曲が合わる頃には涙ぐんでさえ見えた。本物のBeーBopやおまへんか。
かろうじてある私の聞きおぼえたペットで言うならまさに日本のKenny Dorham 。
ターヤンの日本のLoui Armstrong と一対をなす存在だ。
其れが証拠にDorhamのBlue Bossa を素敵に演奏。
思いがけず義理の動員でとんでもないラッパを聞かせれちゃった。・・・ありがとう。
曲が終わるたびに、我々の席の皆が(と言っても弘子ちゃんをいれて4人)スタンデイングオベーション。
他のお客には何事だろうと見えた筈だ。

中休みの合間も我が席に来られて四方山話。ターヤンがこの土曜の亡くなったことを告げると、たちまち顔がゆがんだ。人間だれしも召されて行くんだが、ターヤンを亡くしたとは如何にも残念と言葉を噛みしめた。

ラストのステージ。唐口氏が突然ターヤンの話を始め、今夜この曲を献奏しますとコメント。
しみじみとした音出しで始まった曲は「Do You Know What it Means to Miss Neworlins 」。
まさにこの場ではこれ以上の曲は見当たらない。
我が想いとも一致して思わず歌詞を口ずさむ。
訳すれば  ニューオリンズの恋しさが分かるかい?   
                     昼も夜も恋しいんだ
                     間違いないんだ  想いは日ごと強くなる
                    遠くに居るのが長いほど
となるんだが、我々にとってはこの miss は貴方を喪って淋しいと言う意味での miss .。
I miss you so であります。
目を閉じて口ずさみながら演奏に浸る。
何故かしら涙が滲み出る。Neworlins をターヤンMUSIC と置き換えて懐かしんでいる。
悲しみではなく実に懐かしい想いが込み上げる。
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