山陽立地・つれづれDEEP

10年にわたって書き散らかした事々を、この際一か所にまとめた

さんようレコードコンサート案内文アーカイブ

案内文小文復刻⑫最終回

第228回昭和39年6月21日(日) 場所明石デパート4階中集会室 クラッシックステレオコンサート ホタルを素手でとらえた腕白は テのひらを 汗ばむくらいにぎりしめ 時々、指のスキマから 光るお尻をのぞいて ホッと安心のため息をつく 幸福(しあわせ)が手の…

案内状小文復刻⑪

第218 回ステレオクラッシックコンサート 昭和38年4月19日(金)PM6:30 場所 さんよう喫茶 雪柳こそ花の花 忘れ去った筈の於面影を 我知らず よく似たる人の面に求めている自分に気づいた時・・・ 桜は眩しい限りです 其のホロ苦い味・・・闇に頷く…

案内文小文復刻⑨

第217回 時 昭和38年3月15日(金)PM6:30 所 さんよう喫茶 波間に揺らめく極楽丸の燈明 儚いものです 潮に乗って 唯唯 あてどもない船出 風の悪戯で船首が岸へ向くのを見てさえ 佛が別れを告げていると涙ぐむのも人情 三月の海の底のある冷たさ…

案内状小文復刻⑨

第216回さんようクラッシックステレオコンサート 昭和38年2月17日(日)明石デパート4階中集会所 雪の結晶、清純、純白、EINZAMのみっちゃん、積るかな、息の白さ、 身体のぬくみ、冬、冷やかなまなざし、凍った心、やさしさ・・・忘れた? 憎悪、…

案内文小文復刻⑧

第214回クラッシックステレオコンサート 昭和37年12月16日(金) PM6:30 場所 明石デパート 4階 中集会室 人は皆、ナルシスの権化なのだ その頂上がキリストさまだ 子供が暗闇を恐れて 「神ちゃま」と心の中で祈るのにくらべれば 俺たちが信…

案内文小文復刻⑦

第210回クラッシックステレオコンサート 昭和37年8月18日(土) PM6:30 明石デパート4階中集会室 深夜 本を読みながら 我知らず寝入り 慟哭している夢を見て ハッと目を醒ます 枕元のスタンドが 霧でもかかったように 潤んで見え 目尻が妙に生…

案内文小文復刻⑥

第205回プログラム クラッシック・ステレオ・コンサート 昭和36年3月16日(金) 場所 さんよう喫茶 旅先で、想いも懸けず知り合った人、好意を寄せあった人に、 お互い、何も残さない積りが、”いざ”となると、フツと涙の溢れてくるような 淋しい気持…

案内状小文復刻⑤

第204回クラッシックステレオコンサート 昭和37年2月16日(金)場所さんよう喫茶 人の才に”苦悩する才能”が有るとしたら、私は前世に置き忘れたようでございます。 私が、今の今まで、ある事について、悩み続けてきたと思い込んでいた、その姿は 唯…

案内状小文復刻④

*一葉抜かしておりました。第141回 昭和36年10月1日の案内状をSCANー縮小アップ・ロードしました。 昭和36年といえば、戦後はや満15年を経て、社会は落ち着きを取り戻し、夫々の家庭においても、昭和の良き 時代の気風を取り戻し、大学を目指す連中も親…

案内状小文復刻③

第144回さんようクラッシック・レコード・コンサート 昭和36年11月19日 明石デパート4階中集会室 PM6:30-8:30 自分の能力の限界を痛切に思い知らされた時 『平々凡々たる無能な自分には 努力しようとあせればあせるほど 自分の新境地を開こうと 自分の心…

案内状小文復刻②

第126回クラシックステレオコンサート 昭和35年2月20日(土) 明石デパート4階中集会室 PM6:30 寒空を透かす強い光 受けてふくいくたる香を漂わす梅の花 水はぬるみ、芽生えの基礎もできた 純粋の若さで荒波の世の中に飛び出す巣立つ若者 やが…

案内状小文復刻①

第112回さんようクラッシックコンサート 昭和34年(1959年)5月9日(土) 明石デパート4階中集会室 午後6時30分より 濃くなった緑の丘を、緑の風が吹く 初夏の力強い光が反射して 澄んだ青空にかえる 若鮎が ピチ と川面にはねて 暮れ遠い太…